今日はこのあと車で自宅に帰る。
あいにく天気は悪そうだ。こちらは晴れているが札幌圏は、暴風雪のピークは過ぎたとは言うものの、まだ荒れていそうだ。
運転する身としてはハツラツとした気分になれないが、かといって気持ちが萎えているわけでもない。
車に積むクーラーボックスの中には、カチンコチンに凍ったタコの足が入っている。
正月に食べる刺身の1アイテムだ。
なにもわざわざこちらで買わなくてもいいようなものだが、妻が言うには、年末ぎりぎりになると値段が上がるのだそうだ。
そういう理屈で、マグロの刺身もカチンコチンの状態で冬眠している。マグロだと言われなければ冷凍したういろうと思っちゃうかもしれない。タコだって、タコに似せたキャンドルを凍らせたようだ。キャンドルを凍らせる人はいないだろうけど……
そういえば、水曜日の会議で出された昼のお弁当に刺身が入っていた。が、サーモンとタコのタコモン・ペアで、マグロは入っていなかった。
昨日の夜の忘年会では、タコのカルパッチョがあった。厚切りで食べにくかったが……
そこであまり関係ないが、ショスタコーヴィチ(Dmitry Shostakovich 1906-75 ソヴィエト)のピアノ協奏曲第1番ハ短調Op.35(1933)。さらに年末大盤振る舞いで、ピアノ協奏曲第2番ヘ長調Op.102(1957)。
ピアノ協奏曲第1番(ピアノと独奏トランペットと弦楽という編成)は、冗談なのか皮肉なのか、あるいは敬意を表しているのかそこは曖昧模糊としているが、パロディ要素満載の曲である。
ウィキペディアには次のように書かれている。
自作や他人の作品からの引用が全曲に散りばめられていることが、このピアノ協奏曲を特徴づけている。特に『24の前奏曲』との類似性はテーマ的、または手法や性格的な面で明らかである。この他、劇付随音楽『ハムレット』作品32(1931-32)やサーカス・ショウの劇付随音楽『条件付きの死者(または『殺されたはず』)』作品31(1931)、そして終楽章でのトランペットが奏する独奏部は、E.ドレッセルのオペラ『あわれなコロンブス』への序曲(作品23の1)といった未出版の作品からの引用もあるという。
他の作曲家の作品もほとんどパロディ化させて登場している。第1楽章の第1主題はベートーヴェンの『熱情ソナタ』の引用と、ギャロップのフィナーレを支配するのは『失われた小銭への怒り』のモティーフである。これらはピアノのカデンツァで明確に正体を表してくる。更にコミカルな性格を持っているハイドンの『ピアノ・ソナタ ニ長調 Hob.XVI-37』からの引用句(またはモティーフ)も絡み付いている。そしてオーストリアで広く歌われている民謡『愛しいアウグスティン』とイギリスの民謡『泣きじゃくるジェニー』として知られた歌も引用している。
正直言って、私はこういうの全然意識しないでこの曲を聴いてきた。
知らんかったわ。
作曲年からもわかるように、このコンチェルトも若きショスタコーヴィチの奔放さにあふれた曲。
一方、それから24年後に書かれたピアノ協奏曲第2番は、さすがに干支も回りしただけあって、第1番のような鋭さはないが、これはこれで愛らしい活発ある曲。息子・マキシムのために書かれたが、マキシムに対する父の愛情が感じられる。
なお、こちらのコンチェルトでも自作をパロッてるようなフレーズが出てくるほか、第3楽章ではハノンの練習曲が引用されている。
ハツラツとしていて毒を含んだ第1番、やさしい気分と温かさに満ちた第2番。
どちらも20世紀に書かれたピアノ・コンチェルトの傑作だ。
ただ、第1番に比べ第2番がコンサート・プログラムに載ることがほとんどないのが残念である。
今日はレオンスカヤのピアノ、指揮者界の千代の富士!……いえ、すいません。おだってしまいました。ウルフ指揮セントポール室内管弦楽団の演奏で。
第1番のソロ・トランペットはボードーナー。
レオンスカヤの演奏は誠実さが感じられるもの。遊び心、無邪気さはあまりないが、彼女のイメージ以上にパワフル。
他にピアノ・ソナタ第2番ロ短調Op.61(1942)も収録されている。
1991録音。apex(原盤テルデック)。
新館入口(2014.6.22~)
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