いや、すまない。
食い気三兄弟じゃなくて、クイケン三兄弟のわざとらしい間違いである。
いちばん上のお兄さんはヴィーラント・クイケン。ヴィオラ・ダ・ガンバ奏者だ。
次兄は、先日も名前が出て来た(ラ・プティット・バンドの指揮者でもある)シギルヴァルト・クイケン。バロック・ヴァイオリン奏者である。
末っ子はバルトルト・クイケン。こちらはリコーダー奏者。
ベルギーの古楽三兄弟なのである。
今日はS.クイケン(1944- )のバロック・ヴァイオリン、そしてレオンハルトがチェンバロを務めてるバッハ(Johann Sebastian Bach 1685-1750 ドイツ)の「6つのヴァイオリン・ソナタ(6 Sounate a cembalo certato e violino solo, col basso per viola da gamba accompagnato se piace)」BWV.1014-1019(1717-23)。ヴァイオリンとチェンバロのための作品である。
6つの曲は、
第1番ロ短調BWV.1014
第2番イ長調BWV.1015
第3番ホ長調BWV.1016
第4番ハ短調BWV.1017
第5番ヘ短調BWV.1018
第6番ト長調BWV.1019
である。
この作品の作曲期間(1720)年に、「無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ」BWV.1001-1006も作曲されているが、“チェンバロとのソナタ”と“無伴奏ソナタとパルティータ”は、ヴァイオリン演奏にも長けていたJ.S.バッハのこの楽器のための双璧である。
「無伴奏ソナタとパルティータ」に対し、チェンバロを伴うこちらはヴァイオリンのメロディー性が強調されている。と同時に、チェンバロを通奏低音の位置づけから持ち上げ2声を弾かせている。このため、このソナタは3声部の三重奏となるように作られている。
「無伴奏」は物音1つたててはいけない、ましてやエヘラエヘラしながら聴いてはいけない音楽といった威圧感があるが、こちらはリラックスして耳を傾けることができる。
各曲とも教会ソナタの4楽章構成だが、第6番だけは5楽章構成で中間の第3楽章はチェンバロ独奏の曲になっている。
S.クイケンのヴァイオリン、レオンハルトのチェンバロによる1973年録音のものは、若きクイケンの録音の代表作。
クイケンが復活させたバロック奏法とは、解放弦を積極的に用いるもので、バロック弓でバロック仕様のヴァイオリンを顎ではさまない形で弾く。
そこから姿を現す音楽は、古くて新しい生命力を感じさせる
数多い同曲の録音の中でもピリオド楽器による随一の名盤です。室内楽的な妙味をあますところなく再現した、S.クイケンとレオンハルトの自在で格調豊かな倍音の多い響き。ここに収められた作品は、バロックの伝統であった数字付通奏低音から脱却し、ヴァイオリンとオブリガート・チェンバロの3声部すべてを楽譜化してソロ・ソナタにおける鍵盤楽器の役割を拡大し、古典派の二重奏を予告するものです。S.クイケンとレオンハルトという名手2人によるこの演奏は、バッハへの深い理解と共感に溢れたもので、数多い同曲の録音の中でも傑出したものです。
このように発売元も申しております。
1973録音。ドイツ・ハルモニア・ムンディ。
昼前の飛行機で“はーるばる来たぜ函館ぇぇぇ~っ!”から新千歳空港に飛び、JR新千歳空港から南千歳まで快速エアポートに乗り、南千歳からスーパーとかちに乗り換える。
なんか旅行者みたいだ。
問題は、昼はどこで何を食べるかである。
新館入口(2014.6.22~)
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