cb383380.jpg  小さいころ、父方の祖父母の家に遊びに行ったとき、2階の部屋にあったオルゴールを鳴らして聴くのが好きだった。

 と書くと、夢多き現実逃避型少年のように思われるのを危惧してしまうが、そうではなくてオルゴールのメカニズムに興味があったのだ。

 オルゴールなんて自分の家にもあっただろう?と思われるかもしれないが、たぶんなかった。記憶にない。

 で、そのオルゴールというのは木製の水車小屋のミニチュアで、ネジを巻くと水車が回り、そしてなかなか良い音楽が奏でられるのであった。
 底に小さなシールが貼られており、“真珠とり”と書いてあった。
 最初はピンと来なかったが、やがて“真珠とり”というのはこの曲の名前だろうと気づいた。まさかオルゴール職人の前世とか木工細工職人の趣味が真珠採取なわけはあるまい。曲名と考えるのが自然だ。

 その後クラシックを聴くようになり、あのオルゴールのメロディーに出会った。

 それはビゼー(George Bizet 1838-75 フランス)の歌劇「真珠採り(Les pecheurs de perles)」(1862-63/1863初演)のなかの「耳に残るは君の歌声(Jecrois entendre encore)」だった。

 そのとき耳にしたのはオペラそのものではなく、アンドレがオーケストラをバックにトランペットを吹いた演奏。だから、運よくこの曲を一本釣りのように聴くことができたのだった。

 「耳に残るは君の歌声」は第1幕でナディールが歌うアリア。「ナディールのロマンス」の名でも有名だ。

 「真珠採り」はカレとコルモンの台本による3幕4場のオペラ。
 パリのリリック座の支配人・カルヴァロがローマ大賞受賞者のビゼーに作曲を依頼して作られた。
 初演は成功したものの批評家たちからの評価は良くなかった。そんななかで、ベルリオーズはこのオペラを高く評価したという。

 オペラの筋は、真珠とりたちの安全を祈るためにレイラは尼僧になるが、昔の恋人ナディールと再会し恋に落ちる。尼僧の戒律を破ったレイラは捕えられ、2人とも火あぶりの刑に処されそうとなるが、かつてレイラに命を救われたことのあるズルガが、身を捨てて2人の逃亡を助ける、というもの。

 それはいいんだけどさ、真珠採りの女性の方々はみんなこんな体つきなわけ?
 あまちゃんみたいな人、ひとりも描かれてない。
 なんか、すっごくやだな……

 で、このCDは、プレートル/パリ・オペラ国立劇場管弦楽団・同合唱団の演奏。独唱はコトルバス(S)、ヴァンゾ(T)、サラビア(Br)、ソワイエ(Bs)。
 1977録音。EMI。

 にしても、なぜ水車小屋なのに真珠採りだったんだろう?

 関係ないが小沢真珠が結婚するそうだ。妊娠しているそうだ。
 たまたまネットのニュースで記事を見た。
 昔はタレントができちゃった婚(近ごろは授かり婚っていうのか?)なんてあり得なかったのに、世の中変わったものだ。