《このあいだのあらすじ》
ボロツーことボロディンの交響曲第2番が大好物の私、源氏名プリンス・ムゥは、フェドートフなる指揮者によるCDを買ったが、そのさらさら感に「お茶漬けじゃ満たされない。エスカロップみたいのがいい」と六腑に良くないかもしれないのに若者のような願望を抱き、フェドートフじゃなくてあのフェドセーエフはボロツーを録音してないのだろうかと探したら、実はそれはあって、でも廃盤になっているようでタワレコにはなくて、でもAmazonにはまだ新品を扱っているところがあって、ミイラになるのも恐れず注文したのだった。
注文したのはAmazonに出店している“Eastern-Express日本”という会社。
フェドートフの記事の下書きをしていた2月14日の夜に注文したが、翌日に発送の案内メールが届いた。しかし商品お届け予定日は3/1-3/7日となっていた。
ずいぶんと日にちがかかるわい。どっこから送られて来るんかのう~……と思っていたが、画面をよく読むとEUの倉庫から出荷と書いてあった。
EUってことは愛媛県宇和島市か?
いや、いくら北海道が遠いからといっても、そんなにかかるわけはない。
結局商品は予定より早い2月28日に届いた。
遠いよぉろっぱから届いたような紙が封筒に貼られていた(が、もちろん日本語で送り先住所と神々しい私の名も書かれていた)。EUって、人々がユーロでお金を払っているところだったようだ。とすれば、送料340円はずいぶんと安くない?
さて、演奏である。
すぐにでも交響曲第2番について触れたいところだが、どうしても最初と2番目のトラックに収められている歌劇「イーゴリ公」からの2曲のすんばらしき演奏について先に書いておきたい衝動を抑えられないので、無理に押さえると体に毒なので抑えないで衝動のなすがままに書く。
ボロディン(Alexander Borodin 1833-87 ロシア)の歌劇「イーゴリ公(Prince Igor)」(1869-70,1874-87。未完)の序曲。
この序曲は、同じボロディンの「中央アジアの草原にて」とともに、2つの旋律の対比と絡み合いが快感かつ感動的及び感心することしきりな曲。血が沸き立つような野蛮チックな力強さと、きれいなスネを見せられたときのような美しさの共存が魅力。グラズノフが酔って「自分が書いた」と白状したなんて話、私は信じない。信じたくない。
それに私、もっとすごい人を知っている。酔って「オレは王様のようなもんだ」という人を。
フェドセーエフの「イーゴリ公」序曲は、序奏に続く金管の咆哮に思わず身を乗り出してしまう(スピーカーに向かって座って聴いている場合に限る。ウォークマン使用時は不可。っていうか変)。
ややゆっくり目でもったいぶるような感じ。そしてアヤをつけるためにワザとやっているに違いないが、ウマヘタ風にぎこちなく吹く。なぜかそれにロシア臭というかダッタン臭を感じる。その根拠はないけど……。
でも、これがまたたまらんのです。第1主題の活発な動きに対して、第2主題では伸びやかで情緒たっぷりに弦が歌ってくれる。もはやぷっちんプリンのカラメルのように私の感情はダラリと無抵抗。
あとは音の洪水。絡み合う2人、じゃなかった、2つのメロディーに酔うのみ。
次に収められている「だったん人の踊り」は合唱が入っていない形。それゆえか、合唱とのバランスに配慮しなくてもいいじゃんと悪魔のたくらみ。ってわけじゃないのだろうが、オケは鳴り放題。ティンパニも大太鼓もバカバカ、ズンズン、強烈なアクセントづけ。奏者たちはスカッとしただろうな。
さらに第3トラックには交響詩「中央アジアの草原にて」も収められているが、穏やかな曲だってきちんと聴かせられるんだよという、フェドセーエフの技が光っている。
オーケストラはモスクワ放送交響楽団。
1991録音。NOVALIS。
コメント一覧 (4)
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- 2014/03/08 17:39
- 当時のビクターは健闘していたと思います。メロディア、意外と良い音ですね。フェドセーエフ、評判倒れの感無きにしも非ずですが今考えるとロシアものは本場ものとしては結構ハードル上っちゃっていたように思います。
昔(20代後半から30代前半)はお二人の評論が面白かったですがすすんで読もうとは思わなくなりました。
-
- 2014/03/08 17:29
- > 七味とうがらしさん
フェドセーエフはLP時代に「シェエラザード」「悲愴」「春の祭典」で親しんだのですが、録音が良いという宣伝文句が強調されすぎていて、演奏は今一つな感じを持っていました。あらためて聴くとこれらもなかなか。そして初めて聴いたボロディンに大いに満足してます。ところで許氏と鈴木淳史……どちらが好きですか?
-
- 2014/03/08 10:04
- おお~ッ。フェドセーエフのボロディン。自分は国内盤で持っています。ライナーノートは評論家として駆け出しの許光俊。なかなかの独善的な物言いに変な人が出てきたなと思ったののです。
新館入口(2014.6.22~)
御多分にもれず参加中・・・
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クラシック音楽、バラ、そして60歳代の平凡ながらもちょっぴり刺激的な日々について、「読後充実度 84ppm のお話」と「新・読後充実度 84ppm のお話」の2つのサイトで北海道江別市から発信している日記的ブログ。どの記事も内容の薄さと乏しさという点ではひそかに自信あり。
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© 2007 「読後充実度 84ppm のお話」
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私も以前は鈴木氏の文を読むのを楽しみにしていたのですが、いまは全然です。