十勝の東側、豊頃という町に廃校を利用したショップがあるというので、このあいだ(といっても少し経ってしまったが)行ってみた。
“とかるね”という名だ。
行ってみて何があったかというと、雑貨屋と女性専用のマッサージサロンとカフェと骨董品屋だった。
雑貨屋にあった木製のまな板に惹かれた。この上でチーズやパンを切ったらなんとなく雰囲気が出そうだ。しかし、価格は3000円もして、これを買ったらチーズやパンを買えなくなるし、なかなかずっしりしていて誤って足に落としたら骨折し、自分が骨董品になってしまっては困る。つまりはそういう逃避的理由づけをして我慢したのだった。
雑貨屋は音楽室を使っていた。 残念ながら大作曲家の肖像画は飾られてなかった。が、もし夜中にここを1人で巡回しろと言われたら、私にはとてもできないと思った。やっぱり学校は怖い。肝を試す前に肝が縮む。実際の私は脂肪肝なわけで、少し縮んだ方がいいんだけど。
骨董屋はいちばん奥にあった。
かなりの数の昔のシャンデリアが天井から吊るしてあった。もちろん売り物である。私が感心したのは、その天井の丈夫さである。
懐かしいものもあったが、私には骨董品を集める習慣がない。
とにかく雑多な部屋だった。
そんなわけで雑多な感じがする曲。
香港生まれの李煥之(ファンジー リー Huan-Zhi Li 1919- 中国)の「春節組曲」(1955-56)から「序曲 ― 大秧歌」。
春節というのは日本の旧正月。中国では最大の祭日。爆竹をバンバン鳴らしたり、とにかく大騒ぎ。
そういうの、ニュースで見たことありますでしょ? 「春節組曲」は4つの楽章からなり、各楽章は「序曲 ― 大秧歌」「情歌」「盤歌」「燈会」。
第1楽章のにある秧歌とは、中国農村部の民間舞踊だそうだが、なんとも激しく派手でにぎやかである。
いかにも中国って感じの音楽だが、最近の中国の態度はこうじゃなくなってきている。日本に対して。
この中華音楽は芥川也寸志指揮新交響楽団の1987年のライヴで聴くことができる。
もう1曲中国の作品が収められている。呉祖強(ウー ツーチャン Wu Tsu-Chiang 1927- 中国)の「二泉映月」である。この曲はもともと1970年代に華彦鈞が作った胡弓曲を原作なんだそう。 胡弓の曲ってオーケストラ用にしてもやっぱり胡弓的なんだなって、聴いていてやや涙目になる(あくびをこらえるので)。
呉祖強の作品では琵琶協奏曲「草原の小姉妹」を取り上げたことがあるが、ああいうこんな曲に心高ぶらせて、ボク良いのでしょうか?みたいな後ろめたい喜びは感じない。
さらに、本来ならこれをメインに紹介すべきなのだろうが、ここにはショスタコーヴィチ(Dmitry Shostakovich 1906-75 ソヴィエト)の交響曲第4番ハ短調Op.43(1943)の日本初演の音源が収録されている。
日本初演は1986年に芥川也寸志の指揮により、アマ・オケの新交響楽団が行なったのである。
よくがんばったねと、褒めてあげたくなる演奏である。
フォンテック。 春節で思い出した。
先日、新聞に折り込まれていたチラシである。
チラシといっても自ら“新聞”と名乗っている。
セツセツ新聞?
違う。
ふしぶし新聞だそうだ。
体の節々が痛む人への朗報が魅惑的に書かれている。
以上である。
新館入口(2014.6.22~)
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