d220976e.jpg  毎年その月になったらやらねばならない、季節的作業というものが、私にはある。

 たとえば、10月もしくは11月になったら庭のバラの冬囲いをしなければならない。11月には窓の網戸をはずしてしまいこまなければならない。3月になったら、家の基礎の通気口を開けなければならない。そして5月になったらタイヤ交換を行なう。

 昨日、スタッドレスタイヤから夏タイヤに交換した。自転車のことではない。自動車のことだ。

 峠越えや夜間の長距離走行がなければ4月に換えたいところだが、連休中に雪が降ることだってあるわけで、去年に続き5月になってからの作業となった。

 朝目覚めると、時計の表示がが60Sとなっていた。
 一体何が起きたのかと思ったが、デジタルのこの時計が、なぜかさかさまになっていた。夜のうちに悪魔がやってきていたずらしたに違いない。正しく置くと、5:09だった。

 そのあとブログをアップしたり、水を飲んだり、体重を測ったり、タバコを吸って、意を決してマンション地下の物置に夏タイヤを取りに行ったのが6:30のこと。
 これじゃあまるで、体重を測るのに1時間20分もかかったかのようだ。

 タイヤを交換し、ワイパーブレードも交換。空気圧を測って、よりによって4本とも0.2~0.4不足していたので、自転車用の空気入れでエアを入れる。この作業だけで、すでに汗をかいてしまった。
 最後にスタッドレスタイヤの溝に挟まっている小石をおおまかに取り除き、物置に収納したのが7:25。なかなか手早い作業だったと自己満足した。起きてからダラダラ過ごしていた時間の方が、なぜか長い。自分でも不思議だ。

 ところで、ロシアでは5月といえば白夜らしい。

 チャイコフスキー(Pyotr Ilyich Tchaikovsky 1840-93 ロシア)の「四季 ― 12の性格的描写(Les saisons - 12 Morceaux caracteristiques)」Op.37b。12曲からなるピアノ小品集で、作曲は第1~2曲が1875,それ以外は1876。

 この作品はペテルブルグで発刊された音楽雑誌「ヌーヴェリスト」の各号に、季節にちなんだ詩とともに曲を掲載するという企画のために作曲された。

 各曲のタイトルと詩の作者は以下のとおりである。

   1月  炉端にて (A.プーシキン)
   2月  謝肉祭 (P.A.ヴィアゼムスキー)
   3月  ひばりの歌 (A.N.マイコフ)
   4月  松雪草 (A.N.マイコフ)
   5月  白夜 (A.A.フェート)
   6月  舟歌 (A.N.プレシチェエフ)
   7月  草刈り人の歌 (A.V.コリツォフ)
   8月  収穫 (A.V.コリツォフ)
   9月  狩 (A.プーシキン)
 10月  秋の歌 (A.K.トルストイ)
 11月  トロイカで (N.A.ネクラーソフ)
 12月  クリスマス (V.A.ジュコーフスキー)

 美空ひばりとか草刈正雄、松雪泰子の顔が脳裏をよぎる人もいるだろうが、それは忘れましょう。
 これらのなかでは、第6曲「舟歌」と第11曲「トロイカで」が特に有名で、単独で演奏されることも多い。
 なお、当時のロシアでは旧暦(ロシア暦)を使っていたので、現在とはずれがある。

 プレトニョフのピアノ演奏で。
 上品かつ力強く、技巧的な演奏は、この曲が決して片手間仕事の作品ではないことを教えてくれる。
 1994録音。エラート。

 「四季」は12曲の曲集として1885年に出版され、作品番号はOp.37bとなった。ちなみにOp.37は、このときいっしょに出版されたピアノ・ソナタ ト長調(1878)である。

 上に書いたように、車の衣替えはスムーズに終わった。
 と、思ったら午後に出かけたときに予想していなかった事態が明らかになってしまった……
 私は大いなるショックを受け、この先どうしたもんだか今最大級に悩んでいる。