5cd1941c.jpg  今日は仕事を終えた後に自宅へと戻る。

 明日は午前中は庭のバラの面倒をみる。今年はまだ殺虫剤も殺菌剤も散布していない。そろそろ悪い虫や良くない病気がはびこりはじめているはずで、私はバラを守る騎士のごとく、鉄兜のかわりにYANMERと刺繍されたキャップ(前に工場見学したときにおみやげにいただいた)をかぶり、なんとなくプロの栽培人になった気になって作業をするつもりである。

 リヒャルト・シュトラウス(Richard Strauss 1864-1949 ドイツ)の組曲「ばらの騎士(Der Rosenkavalier)」。

 組曲のもととなっているはH.v.ホーフマンスタールの台本による3幕の歌劇「ばらの騎士」Op.59(1909-10)で、後年R.シュトラウス自身も管弦楽組曲版を書いたが(1945)、今日はドラティの編曲によるもの(1940年代)を取り上げる。

 編曲といっても、ドラティはR.シュトラウスのオペラの譜面には一切手を加えなかったと語っている。そしてまた、ドラティ版の方が作曲者編の組曲よりも原曲のイメージに近いとされている(まぁ、一切手を加えてないんだから当たり前だわな……)。

 「ばらの騎士」というのは、ウィーンの貴族が婚約を申し込むセレモニーのときに遣わす使者のことで、銀のばらの花を届けるためにこう呼ばれる。ただしこれは、ホーフマンスタールの創作で、実際に行なわれていたものではないようだ。

 ドラティ版は、
 
 1. 序奏
 2. 銀のばら
 3. 紛糾
 4. オックス・フォン・レルヘナウ男爵
 5. 大詰め-大ワルツ

の5曲からなっており、シュトラウスの豪華で官能的なワルツを中心とした音楽が楽しめる。
 そしてまた、始まってすぐのホルンが爽快極まりないし、「アルプス交響曲」を思わせる自然描写的な美しさもR.シュトラウスらしい。

 ドラティ指揮デトロイト交響楽団の録音は1983年。
 デッカ。

 明日の午後は、久しぶりの札響の定期演奏会。
 待ちに待ったオール・伊福部プロである。