日曜日の夜、肉とシメジを炒めて食べようと思ったが、さて、味付けはどうしたものかと迷った。
ポークジンジャー風にするのもいいが、そして生姜焼きの味は突然いつ食べても美味しいが、いつもいつもじゃちょいと芸がない。
豚丼のタレが冷蔵庫に残っているからそれを使うことも考えたが、この日の私は甘辛い味付けを求めていなかった。だって、境界型、めったに間食しないのにこのときは夕方に餡の串団子を食べちゃったし……
中華風にしようか?でもなぁ……
そんなときに唐沢寿明が私に訴えた。TVの中から。
ミツカン味ぽんだけでとっても美味いと。
コマーシャルでは豚肉とタマネギだけを炒めているようだったが、野菜室の中のシメジをなんとか本日中に使い切りたかったので、豚肉とシメジとタマネギを炒めることとした。
味ぽんだけというのは、調理人(本日の)としては芸がないので、①コショウを振り、②おろしショウガを少し入れ、③酒もちょいと加え、④最後に味ぽんを入れて仕上げた。たいした芸でなくてすまんけど。
うん、なかなかいけた。
唐沢さんはウソついてなかった。
ただ4種の調味料のうち、最初の3つの効果がどの程度か不明。最後の1つ、味ぽんだけでも十分かもしれない。
伊福部昭(Ifukube,Akira 1914-2006 北海道)のヴァイオリンと管絃楽のための作品、現在はヴァイオリン協奏曲第1番と呼ばれるものには、4種の版がある(あった、というべきか)。
伊福部は作品を改訂することも少なくなかったが、3回も改訂をするのは異例のことだ。
1948年に「ヴァイオリンと管絃楽のための協奏曲」が書かれた。自らがヴァイオリンを弾いていた伊福部にとって、その楽器をソロにした最初のコンチェルトである。
この曲は3つの楽章から構成されていたが、1951年に第2楽章をカット。2楽章構成の「ヴァイオリンと管絃楽のための狂詩曲」とした。
さらに1959年に改訂し「ヴァイオリンと管絃楽のための協奏風狂詩曲(Rapsodia concertante per Violino et Orchestra)」となった。
2回目の改訂から12年経った1971年に現在演奏される形に直されたが、曲名は1959年と同じ「協奏風狂詩曲」。だが、カッコ書きで「ヴァイオリン協奏曲第1番」という名が付されるようになった。
このあたりの経緯は、先日紹介した“伊福部昭 文藝別冊”に詳しく書かれている。
このたびフォンテックから出たCDには1959年版の演奏が収録されている。
NHKがラジオ放送用に録音したもので、独奏は小林武史、森正指揮ABC交響楽団の演奏である。
第1楽章は現在の版(1971年版)とあまり変わらないが、第2楽章はけっこう違いがある。こちらの方がより土俗的だ。貴重な音源であることは間違いないが、音楽としては慣れのせいもあるのだろうが、私は今の形の方が好きだ。
1959録音。モノラル。
NHKのアナウンサーによる伊福部昭へのインタビューも収められている。
なお、このコンチェルトの第1楽章に出てくるメロディーが、のちにゴジラの音楽となるものの原型である。
新館入口(2014.6.22~)
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